夏到来の前に!食から早めの熱中症予防を/佐々木裕子
5月6日~5月12日の一週間で、熱中症により救急搬送の方が443人いました。救急搬送に至らない方も含めると、多くの方が熱中症に罹ったと想像できます。
熱中症は、症状の重さによっては命に危険が及ぶこともあります。
人間は汗をかくことで、皮膚の表面から熱を逃し、体温を一定に調節しています。気温、湿度ともに高い時は、汗が皮膚の表面から蒸発できず熱を逃しにくくなり、体温の調節機能が上手く働きません。また、多量の汗をかくことで体内の水分が急激に少なくなり、汗に多く含まれる塩分(ナトリウム)も減り、体液のバランスが崩れ、熱中症の症状が起こります。
熱中症にかかりやすい条件では、「気温や湿度が高い・風が弱い・急に熱くなった」という天候以外にも、「閉め切った室内・水分補給がしにくい・外での長時間の活動」といった環境もおおいに関係します。また、「体調が悪い・睡眠不足・前日にお酒を飲んだ・朝ごはんを食べていない」はいずれかが当てはまる日は要注意です。
さらに、高血圧、糖尿病、心臓の病気や腎臓の病気がある方は熱中症を起こすリスクが高くなります。
熱中症の初期には「めまい」「立ちくらみ」「筋肉痛」「汗がとまらない」といった症状があらわれます。
2019年5月22日
熱中症は、症状の重さによっては命に危険が及ぶこともあります。
熱中症は体温調節機能と体液バランスの崩れで起きる
人間は汗をかくことで、皮膚の表面から熱を逃し、体温を一定に調節しています。気温、湿度ともに高い時は、汗が皮膚の表面から蒸発できず熱を逃しにくくなり、体温の調節機能が上手く働きません。また、多量の汗をかくことで体内の水分が急激に少なくなり、汗に多く含まれる塩分(ナトリウム)も減り、体液のバランスが崩れ、熱中症の症状が起こります。
熱中症にかかりやすい条件と症状とは
熱中症にかかりやすい条件では、「気温や湿度が高い・風が弱い・急に熱くなった」という天候以外にも、「閉め切った室内・水分補給がしにくい・外での長時間の活動」といった環境もおおいに関係します。また、「体調が悪い・睡眠不足・前日にお酒を飲んだ・朝ごはんを食べていない」はいずれかが当てはまる日は要注意です。
さらに、高血圧、糖尿病、心臓の病気や腎臓の病気がある方は熱中症を起こすリスクが高くなります。
熱中症の初期には「めまい」「立ちくらみ」「筋肉痛」「汗がとまらない」といった症状があらわれます。
のどの渇きは身体が水分不足のサイン
水分補給のタイミングと飲み物
就寝中でもコップ1杯(約180ml)程度の汗をかき、家事や仕事など日常生活でも、じわじわと汗をかいています。起床や就寝時、外出、家事や仕事、入浴など、各行動の前後でコップ1杯程度の量で良いので、こまめに水分補給を行いましょう。
体調や発汗量に応じて飲み物の内容は決めます。
室内の活動、汗が少ない時には、水、麦茶、そば茶などを選びましょう。外での運動や活発な活動で、たくさん汗をかく時には、水分以外に塩分も失われます。そのため、適度に塩分を含むスポーツドリンクなどの飲料が良いでしょう。
塩分濃度の目安は0.1~0.2%であり、100ml中ナトリウム量では40~80㎎です。ペットボトル飲料のラベルに記載のある栄養成分表示が参考になります。
しかし、これらは糖分を多く含むため日常的な水分補給には適しません。他にも利尿作用のあるカフェインを含むコーヒー・緑茶・紅茶やアルコール類は避けます。アルコールは種類に限らず、飲んだ量以上の水分が尿と一緒に失われます。冷たいビールが美味しい季節ですが、飲む量はほどほどに。
室内の活動、汗が少ない時には、水、麦茶、そば茶などを選びましょう。外での運動や活発な活動で、たくさん汗をかく時には、水分以外に塩分も失われます。そのため、適度に塩分を含むスポーツドリンクなどの飲料が良いでしょう。
塩分濃度の目安は0.1~0.2%であり、100ml中ナトリウム量では40~80㎎です。ペットボトル飲料のラベルに記載のある栄養成分表示が参考になります。
しかし、これらは糖分を多く含むため日常的な水分補給には適しません。他にも利尿作用のあるカフェインを含むコーヒー・緑茶・紅茶やアルコール類は避けます。アルコールは種類に限らず、飲んだ量以上の水分が尿と一緒に失われます。冷たいビールが美味しい季節ですが、飲む量はほどほどに。
3食食べることも水分補給のひとつ
食事からは1日あたり1.0?程度の水分を補給しています。そのため、食事量が不足することは、体内の水分も不足しやすくなります。
特に朝ごはん抜きの習慣は、熱中症のリスクを高めると言われています。手軽に食べられるものに、ゼリー補給飲料、ヨーグルト、牛乳などを常備して取り入れることも一つの対策です。
また、これから旬のきゅうり、トマト、レタスなどの夏野菜は水分を多く含んでいます。夏野菜は、調理の手間がいらずサラダや野菜スティックのように生のまま食べられるものが多く、食材の活用としてお勧めです。
特に朝ごはん抜きの習慣は、熱中症のリスクを高めると言われています。手軽に食べられるものに、ゼリー補給飲料、ヨーグルト、牛乳などを常備して取り入れることも一つの対策です。
また、これから旬のきゅうり、トマト、レタスなどの夏野菜は水分を多く含んでいます。夏野菜は、調理の手間がいらずサラダや野菜スティックのように生のまま食べられるものが多く、食材の活用としてお勧めです。
参考文献
・熱中症環境保健マニュアル2018 環境省
・稲葉裕「熱中症対策マニュアル」株式会社エックスナレッジ(2011)
佐々木裕子執筆コラム一覧
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