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  1. 妊娠糖尿病だった管理栄養士が伝授!糖との付き合い方①/矢村千紘

妊娠糖尿病だった管理栄養士が伝授!糖との付き合い方①/矢村千紘

こんにちは。管理栄養士の矢村千紘です。暑い日が続いてアイスなどの冷たいもの、熱中症予防に清涼飲料水などを手に取る機会が増えているのではないでしょうか。妊娠糖尿病を2回経験した私だけでなく、糖質制限の流行や糖化の観点からも血糖値を上げる「糖」に注目する方も多いと思います。

今回は私の考える、「糖」との付き合い方、役割についてお伝えします。

 

糖の役割:エネルギー供給源

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普段の食事からは、総カロリーの50〜65%を糖質から摂取しますが、体を構成する成分として糖質は、実は体重の0.4%です。体の中では、肝臓と筋肉にグリコーゲンという形で貯蔵され、血液中にはグルコース(血糖)として存在し、血液にのって全身をめぐり必要なエネルギーを供給しています。
 
脂質やタンパク質もエネルギー供給源となりますが、タンパク質は筋肉や臓器、細胞膜やホルモンを構成するという大切な役割があります。そのため特に糖質はエネルギー源の中でも重要になります。
 
肝臓、筋肉、血液中の糖を合わせても1日に必要なエネルギー量の約半分(1000kcal程度)しか貯蔵されていないため、食事からのエネルギー供給が途絶えると肝臓のグリコーゲンが分解され利用されます。肝臓のグリコーゲンがなくなると体のタンパク質(筋肉など)を分解してエネルギーを供給します。筋肉量が減ると基礎代謝も落ち、血糖を消費する器官が減るわけですから血糖値も下がりにくくなります。また、脳は体重の2%程度の重さがあり、エネルギー消費量は大きく、基礎代謝の約20%を占め、そのほとんどを血液中のグルコースを利用します。

こういった点からも食事の糖質から必要な分はとることが大切になります。
 
 

過剰摂取は問題あり

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現代ではエネルギー消費量に見合わない糖質の過剰摂取が問題となっています。

急激な血糖上昇は体でのエネルギー消費ではまかなえず体脂肪として蓄えられる、血管へのダメージなどに繋がります。また、インスリンは、血液中のグルコースを細胞に取り込んで、エネルギーとして利用できるようにする、グリコーゲンとして貯蔵する、といったために必要なホルモンですが、糖質の過剰摂取によりそのインスリンの量や出るタイミングが間に合わない、または効きにくくなり、血糖値が高い状態が続くことで糖尿病につながります。
 
体のエネルギー源として必要な「糖」ですが、必要以上に摂取すると健康を害す可能性があるということです。糖尿病の発症リスクが高い私にとっても糖を管理することが将来の健康やライフスタイルに大きく影響するのでとても注目しています。

 

甘い糖と甘く感じない糖

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日常生活のポイントその①でも「口に入れて甘いと感じるものは控えている」ということをお伝えしていますが、その理由について具体的に解説します。
 
「糖質」は大きく分けて3種類。「単糖類」「少糖類」「多糖類」。名前からもお分かりのように、単糖という最小単位の糖がいくつ繋がっているかで分類されます。

 
「多糖類」
代表的なものがデンプンで、人が摂取する糖質のほとんどがこのデンプンです。グルコースが100〜数千個繋がったもので、芋類や穀類に多く含まれます。口に入れた時は甘さをあまり感じませんが、噛むことで唾液によって消化され、腸に送られさらに消化されるため、消化吸収に時間がかかるのが特徴です。単糖に比べて血糖上昇は緩やかになります。

 
「単糖類」
代表的なものがグルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)で、消化が必要ないので速やかに小腸から吸収されます。グルコースは肝臓に取り込まれてから血液中に放出され、エネルギーを必要とする各臓器へ供給されます。もっとも効率の良いエネルギー源です。
 
ブドウ糖が商品としてよく使われるのが清涼飲料水、乳飲料、ジュースといった甘い飲み物です。他にもチョコレートなどの菓子類、◯◯のタレ、◯◯の素といった調味料など幅広く使われています。もちろん穀類や果物、蜂蜜など自然の食品にも含まれています。
 
人体にとっては血液中に糖が少ない状態(低血糖)は、脳をはじめとする臓器の働きを正常に保てなくなり命の危険があるため、糖尿病の薬物治療で低血糖になってしまう場合は、いち早く血糖を上昇させるためにブドウ糖の入った飲料やブドウ糖そのものを摂取するよう指導します
 
この違いから分かるように、多糖類と単糖類では消化吸収の違いから、血液中の糖の量に違いが出てきます。単糖類は命の危機を回避できるほど急激に血糖を上昇させるため、低血糖時、または激しい運動でたくさんエネルギーを消費する時は良いですが、日常生活で使うと糖の過剰摂取となる可能性が高く、注意が必要です。


 
「糖」は体のエネルギー源として大切なものですから、必要以上に敬遠するものではありません。精神的な安定、ストレスの軽減としての効果もあります。
しかし過剰な血糖上昇は健康を害する可能性がありますので、まずは分かりやすい判断として「口に入れて甘い」と感じるものは「血糖値が上がりやすい」と捉えることをお勧めします。商品の原材料欄のチェックをしてみるのも良いでしょう。
 
生活の楽しみや、料理においても重要な役割をもつ「糖」。次回は実際に私が調味料として砂糖を選ぶ際のポイントについてもお伝えしていきます。
 
 
担当管理栄養士:矢村千紘
 
 
 
参考文献
  • 「臨床栄養ディクショナリー」MCメディカ出版(2018)
  • 川端輝江「しっかり学べる!栄養学」ナツメ社(2015)
  • 三城円「食べながらやせるすごい方法」サンマーク出版(2019)
  • 日高秀昌・岸原士郎・斎藤祥治「砂糖の事典」東京堂出版(2009)


妊娠糖尿病だった管理栄養士が実践!日常生活のポイント②運動編

 
2020年8月19日

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