花粉症は予防できる?!今すぐ実践したいセルフケア/成松由佳
3月となり、辛い花粉症の時期がやってきました。花粉症の患者数は年々増加しており、半数以上の方が花粉症を自覚しているという調査結果もあります。
体内に花粉が入ると、体が花粉を異物と認識し、抗体を作って花粉を排除しようとする免疫反応が働きます。数年から数十年花粉を浴び、抗体が十分な量になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみや涙目などの症状が出現するようになります。
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2022年3月 2日
少しでも症状を軽くし、この季節を快適に過ごすためのセルフケアの方法をご紹介します。
■花粉症のメカニズム
体内に花粉が入ると、体が花粉を異物と認識し、抗体を作って花粉を排除しようとする免疫反応が働きます。数年から数十年花粉を浴び、抗体が十分な量になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみや涙目などの症状が出現するようになります。
花粉が多く飛ぶのはどんな日?
花粉症を引き起こす主な植物はスギやヒノキで、春(3~5月)を中心に花粉が多く飛散します。晴れて気温が高い日、空気が乾燥して風が強い日、雨上がりの翌日では特に多く飛散します。1日の中では昼前後と夕方に飛散量が多くなります。
花粉が多い日や時間帯は外出をできるだけ避けるようにしましょう。
花粉が多い日や時間帯は外出をできるだけ避けるようにしましょう。
気をつけたい生活習慣
花粉をつけない、とりこまない
外出の際はウール素材のコートなど花粉がつきやすい服を避け、マスク、メガネ、帽子などで花粉を防ぎましょう。帰宅時には花粉を払って手洗い・うがいをし、家の中に花粉を持ち込まないことが大切です。
部屋の換気の際は、窓を全開にせず幅10cm程度で空け、レースのカーテンをすることで室内へ流入する花粉を減らすことができます。部屋の掃除をこまめに行い、カーテンは定期的に洗濯しましょう。
鼻の粘膜を正常に保つために
鼻の粘膜には線毛があり、異物を鼻の外に運び出す働きがあります。鼻粘膜を正常に保つために、悪化の原因となるストレスや睡眠不足を避け、規則正しい生活を送ることが大切です。また、飲酒や喫煙は粘膜の毛細血管を刺激して症状を悪化させるため、控えるようにしましょう。
食事でできるセルフケア
体の免疫の仕組みは複雑で、さまざまな栄養素が関わっています。主にビタミンAやDなどのビタミン類、亜鉛や銅などのミネラル類が免疫系の働きに影響していると言われています。
「花粉症に良い」とされる食べ物もありますが、医学的には、特に花粉症に良いとされる一種類の食品を多く摂取しても、大きく症状が変化することはないと考えられています。
さまざまな食品を取り入れながら、主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良い食事を心がけましょう。
腸活で「免疫力」を高めよう
腸内に住むビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌は、体の免疫機能を高める働きがあります。
善玉菌を増やすためには、乳酸菌を多く含むヨーグルトや納豆、みそなどの発酵食品が必要です。さらに、善玉菌のエサになるオリゴ糖や食物繊維を合わせてとると、腸内環境を整える働きがより高まります。オリゴ糖や食物繊維は野菜類、果物類、豆類に多く含まれています。
例えば、野菜たっぷりのみそ汁やフルーツヨーグルトを食べるのがおすすめです。
例えば、野菜たっぷりのみそ汁やフルーツヨーグルトを食べるのがおすすめです。
参考文献
- 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書,厚生労働省,(2022.2.20閲覧)
- 花粉症特集「はじめに~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~」,厚生労働省,2022.2.20閲覧)
- 花粉症環境保健マニュアル2019,環境省, (2022.2.20閲覧)
- e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」,厚生労働省, (2022.2.20閲覧)
- PR TIMES「新型コロナ禍における花粉症と外出への意識・実態調査」,ノバルティスファーマ,(2022.2.20閲覧)
- 古畑公,木村康一,岡村博貴,望月理恵子「健康管理する人が必ず知っておきたい栄養学の○と× 改訂版」誠文堂新光社(2021)
成松由佳執筆コラム
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