よく噛んで食べるだけ！わずかな意識で健康に／西俣成香
子供のころ「よく噛んで食べましょう」と言われた経験はありませんか？よく噛んで食べることは健康に良いことは知っているけれど、具体的にどのように良いのかご存知でしょうか？
よく噛むことで得られるメリットを6つにまとめました。
2023年10月25日
今回は速食いがもたらす健康へのリスク、よく噛んで食べるメリットとよく噛んで食べる工夫点を解説します。
あなたは速食い？食べ方で肥満予防につながる
●速食いは肥満の原因に
速食いの人と速食いでない人を比較した際、速食いの人はBMIが高い傾向にあるとの研究結果が出ています。
脳の視床下部にある満腹中枢は食べ始めてから約15～20分後に作動し、私たちは満腹を感じます。速食いをすると、満腹を感じる前にたくさんの食事を食べてしまうため、エネルギー摂取過多になり、BMIが高くなる原因となります。
脳の視床下部にある満腹中枢は食べ始めてから約15～20分後に作動し、私たちは満腹を感じます。速食いをすると、満腹を感じる前にたくさんの食事を食べてしまうため、エネルギー摂取過多になり、BMIが高くなる原因となります。
●食べ方の確認をしてみましょう
「あまり噛まないで食べる」「1口の量が多い」「食事の際、食べ物を次から次に口に入れる」これらに1つでも当てはまる場合、食べるのが速い傾向にあります。
よく噛んで食べるメリット6つ
よく噛むことで得られるメリットを6つにまとめました。
- 肥満予防：満腹感によって肥満を防ぐ。また、脳内物質の働きで内臓脂肪の分解を促進。
- 味覚：食べ物の味をしっかり味わえる。
- 美容：口の中の筋肉が動くため、ハッキリとした発音になることや、シワ取りやほうれい線の予防
- 脳の活性化：脳の血液と一緒に栄養素が運ばれて、脳の働きが活性化。顔全体の血流も良くなるため、アンチエイジングにも。
- 口腔環境：唾液分泌が促進。唾液には殺菌・抗菌作用や抗酸化作用があるため、虫歯予防につながる。
- 消化：食物が胃に入った時、消化酵素が速やかにまんべんなく作用されるため、必要な栄養素をしっかり体内に取り込める
よく噛んで食べるための工夫
●食材や調理の工夫
根菜類のれんこんやごぼうなどの硬いものや、弾力のあるこんにゃくやイカ、タコなどは、自然と噛む回数を増やすことに繋がります。食材を大きめに厚く切ることや、味付けを薄味すること、野菜の茹で時間を短めにすることも噛む回数を増やすポイントになります。
●食事の際の工夫
1食当たり15分以上、1口当たり30回以上噛んで食べることが理想となります。噛んでいる回数を数えるのが難しい場合「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す」と頭の中で3回唱えながら噛むと、1口の噛んでいる回数が30回以上になります。
それでも難しい場合は、今より5回多く噛んで食べてみましょう。1口の量を減らすことも噛む回数を増やすことに繋がります。1口ごとに箸を置いたり、食事の合間に水分を摂取したりしてひと呼吸置くこともおススメです。また、食べることに集中することも大切になります。テレビ、スマートフォン、パソコンを見ながらの、「ながら食い」は知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまう要因になります。
それでも難しい場合は、今より5回多く噛んで食べてみましょう。1口の量を減らすことも噛む回数を増やすことに繋がります。1口ごとに箸を置いたり、食事の合間に水分を摂取したりしてひと呼吸置くこともおススメです。また、食べることに集中することも大切になります。テレビ、スマートフォン、パソコンを見ながらの、「ながら食い」は知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまう要因になります。
ここまで読んでいただき、よく噛んで食べるだけで様々なメリットがあるとおわかりいただけましたか？よく噛んで食べることは意識をするだけで、お金をかけずに出来る1番の健康法です。
ぜひ次回の食事からよく噛んで食べてみてはいかがでしょうか？
参考文献
- ゆっくりよく噛んで食べていますか？,農林水産省, (2023.10.16閲覧)
- 食事をゆっくり食べることが身体にどのような効果をもたらすのか,労働者健康安全機構 (2023.10.16閲覧)
- 食べ物をよく噛むと、なぜおなかにいいの？意外と知らない咀嚼の重要性,グリコ(2023.10.16閲覧)
- 肥満予防に「ゆっくり食べる」ことが効果的 よく噛んで食べるための8つの対策,保健指導リソースガイド(2023.10.16閲覧)
- 速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」,安藤雄一,e-ヘルスネット (2023.10.16閲覧)
- 咀嚼支援のページ,国立保健医療科学院 (2023.10.16閲覧)
西俣成香執筆コラム
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